女性の肩こりの原因と改善法
肩こりでお悩みの方は非常に多いです。当院でも肩こり症状を訴える方はほかの症状に比べて一番多いです。人間は体の中でも頭が重く、首や肩、腰に負担がかかりやすい体になっています。重い頭を支えるために、首や肩の筋肉が緊張し血行が悪くなり痛みやこりを肩やその周辺に感じることが肩こりです。
また、女性の肩こり症状を訴えている割合は、男性の約2倍で日ごろから肩こりに悩む女性は多いと想定されます。
厚生労働省の調査結果による女性の自覚症状を年代別で見ると、20代~50代の女性で肩こりが1位、60代、70代の女性においても2位を占めると報告されています。
多くの女性が悩む肩こり。日常生活で改善に向けてできること簡単な改善方法にはどんな方法があるのでしょうか?
肩こりの症状
肩こりの症状は感じる場所も感じ方も人によって様々です。首に近いところで痛みを感じる方、肩甲骨のあたりで痛みを感じる方、背中の上の方で痛みを感じる方、痛みではなく重だるい感じがする方、など個人差があり、肩こりが悪化して首こりや頭痛を感じるようになる方もいます。
肩こりはどうしてなるの?女性に多いのはなぜ?
- 姿勢
- 運動不足
- ストレス
以上3つが大きな肩こりになる原因と考えられています。
これに加えて、女性は
〇男性よりも女性の方が筋肉量が少ない
〇女性は筋肉が少ないため体が冷えて血流が悪い
〇女性はバストを支えているため
〇女性はホルモンバランスの変化が大きい
と、男性よりも女性は体質的に肩こりになりやすいです。
肩こりの原因
〈姿勢による肩こり〉
現代社会ではスマホやパソコンで前傾姿勢になることが多く、さらに多くの女性が下を向くことの多い家事や育児を男性よりも担当する機会が多いため、手首や腕が内側にひねる動作や下を向くの状態が続くことにより肩が巻き型になり、背中、肩、首の筋肉が引っ張られ筋肉が緊張状態になります。その状態が続くと背骨、肩甲骨、肋骨の位置にズレが生じて背中や肩に痛みやコリを感じ、肩こりの原因になります。
〈運動不足による肩こり〉
肩こりの症状があるとき、首や肩の血流が悪くなっています。運動不足になると体の血流が悪くなり酸素や栄養が十分に送られず疲れやすい状態になっています。
〈ストレスによる肩こり〉
ストレスがかかり続けると、体の呼吸や内臓などの働きを調整する自律神経に悪影響を与え血行が悪くなり肩こりになりやすいです。
【女性特有の肩こり】
〇筋肉量が少ない
女性は男性よりも筋肉量が少ないため、重い頭を支えることが男性よりも女性の方が首や肩への負担が大きくなります。そして筋肉が緊張してかたくなり血流が悪くなります。そのため女性の方が肩こりを感じやすいです。
〇体が冷えて血流が悪い
女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、体の中で熱を生み出す力が少なく体が冷えやすいです。結果、女性の方が血流が悪くなりやすいので肩こりを感じやすくなります。
〇バストを支えているため
女性には男性にはないバストの重みが首や肩に負担になります。日常的に支えていると、女性にとって大きな負担となり肩こりにつながります。
〇ホルモンバランスの変化が大きい
女性は生理、妊娠、出産、更年期でホルモンバランスの変化が大きいです。女性ホルモンが乱れると、自律神経の働きも乱れ背中や肩の筋肉が硬くなり、血行も悪くなり、ストレスも感じやすくなるため女性は肩こりになりやすいです。
忙しい女性でもできる日常生活での肩こり改善策
改善策
①長時間同じ姿勢を取らないように気を付けましょう。これを意識するだけでも肩こりの改善が望めます。同じ姿勢が続く時は、合間に首をゆっくり回したり、肩甲骨を大きく動かしたり、腕を外側にひねる動きをして筋肉の緊張をゆるめ血流を良くし肩こりの改善をしましょう。
改善策
②運動をすることで、血流が良くなり肩こり改善の効果があります。さらに筋力アップにつながり、筋肉の柔軟性を高めて筋肉を柔らかく保つことができます。血の巡りを良くすることで、肩こりの改善につながります。
改善策
③適度な運動は気持ちをリフレッシュさせストレスの解消になり、結果的に肩こりの改善につながります。毎日の生活に軽い運動を取り入れることでストレスを軽減させ肩こりになりにくい体作りや改善を目指しましょう。
改善策
④意識的に体を動かすことは筋肉量のアップにつながります。女性は男性よりも筋肉量が少なく、脂肪をためやすい体質のため
こまめに体を動かすよう意識しましょう。そうすることで肩こりの改善が見込めます。
改善策
⑤ネックウオーマーや羽織物を身に着けることで体が冷えるのを防いでくれます。冬は気にして暖かくすることが多いですが、夏も冷房などで室内は体が冷えやすいのでこまめに温度調節ができる服装をすることが肩回りを冷やさないためにも必要です。結果肩こりの改善につながります。
改善策
⑥サイズに合わない下着をつけていると、胸の重さが必要以上に首や肩に負担を与えたり、締め付けがきついと血流を阻害して血行不良になります。サイズに合った下着をつけることで肩こりが改善することもあります。
改善策
⑦女性ホルモンは脳の視床下部から脳下垂体、そして卵巣へ指令が送られ分泌されます。視床下部は自立神経をコントロールする働きもあるため、女性ホルモンに変化があると視床下部にも影響が及び自律神経の乱れにつながります。自律神経の安定は女性がホルモンバランスを整えるうえで大切なのです。適度な運動、十分な睡眠、バランスの取れた食事などを意識することで自律神経の安定につながり、ホルモンバランスも乱れにくいです。ホルモンバランスを安定させることで女性の肩こりの改善になります。
まとめ
女性に多い肩こりの症状。日常生活で簡単に取り入れられる方法から実践し多くの女性がお悩みの肩こりの改善を目指しましょう。